私らしく!何事にも本気で生きたい!

どこかで共感してくれる人がいてくれたら

私はやっぱり人が好き ~講師 2年生~ 

2年生のこの学科の学生は、ほとんどが19歳か20歳。

入学当時のあの18歳のかわいさは、どこへ行ってしまったのか。発言が、態度が、いちいち生意気だ。 負けないけど。

 

このクラスにももちろん悪ガキはいる。でも1年のときに交流が少なかったのでこのクラスに馴染めず、授業以外では関わりがなかった。

 

以前、ここである2人と他の学生たちが楽しそうに会話をしていた。私は仲間に入らず隣でぼーっとしていた。急に話の内容が展開し、険悪なムードになったかという瞬間、私はM君の顔をみた。 本当に一瞬の出来事で、すぐM君の顔は元に戻ったが、M君のあの目にM君の過去を見た。 

 

そういうことね。

 

特にこの2人と授業中以外話すこともほとんどなかったはずなのに…

 

そしてこの日、いつものように休み時間を外で楽しんでいた。他に誰もいなくてほーっとしてたところに、このクラスのT君とM君がやって来た。 私の静かなひとときを…

ほっとけー 話しかけるなよー

 

2人はちょっと離れたところに腰かけた。

そしていきなりT君がM君に

「お前、相談するなら○○先生にしろよ。絶対聞いてくれっから。」

 

「はぁーーーーーーーーーーー?」

 

「いやっ、いいじゃん、俺そんな気がするんだよね。先生のこと信用できるって」

「ちょ、ちょ、ちょっと待ってよ、あんた私の何知ってるのよ、私たちそんな話したことないし。勝手に決めないでくれるかな」

「あのね、授業中話してて感じんの!ちゃんと話をきいてくれる先生じゃないかなって。だから相談のってよ」

「いやだ!私非常勤だし、今もう時間外だし!」

「いいじゃん!頼むよ!こいつさ、○○の出身で今職場の寮で仕事しながら学校通ってんのよ。高校のときは不良でリーダーやってて。こいつの目ヤバいでしょ。1年のときはすぐ熱くなるし、これでも丸くなったんだよ。これから就職もあるし、でもこいつセンコウ信用しないしさ、唯一○○先生だけだなって思ったわけ」

 

「それはね、いつかあんたの目みて分かってたよ。そんなあんたが働きながら学費払って休まず学校も来てよくやってるなーとも思ってたよ。もぉーなんだよ相談って」

「オレ東京で就職したいんだけどさ、できっかな、今の職場もできれば就職先に変えたい」

「うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。」

「なんだよそれっ、できねーのかよっ」

「考えてるんだよー。Mにとっていい方法。ちゃんと就職したいんでしょ!」

「うん、じゃ頼む、オレもう仕事があるから」

「とりあえず今度いろいろ話そう、変わってもらわなきゃいけないところもあるし。でも協力はいくらでもするから、Mも私とは素直に話をすること」

「わかった、ありがとう」

 

それから私たちはいろいろ話をして、彼の授業中の態度も変わっていった。

希望の就職先で研修を始めさせて、掛け持ちで辛いのによく頑張ってくれた。

彼の勤務先は東京都中央区。今もまだ続けている。

 

このような学校に通っている学生は、途中で学校に来なくなってしまったり、就職を諦めてフリーターでもいいかと甘えてしまう子も多い。

 

就職指導のときに私は彼らにこのような話をする。

 

『2年前、自分の将来を思い描いてこの学校に来ようと決心した自分を思い出してほしいと。そして、保護者に頼んでこの学校に通いたいとお願いしたこと、もしくは自分で学費を稼ぎながら学校に通うことを決心したこと、払ってきたそのお金は、2年後に成長した自分に会うための投資である。

何をしたいかわからない、この業界じゃないと思う、と諦める子がいるけれど、

ふざけるな、社会人を経験したことのない君たちに、そんなことが分かるわけがない。

30になっても40になっても、これでいいのか、これがやりたいことなのか、大人だって悩みながら毎日を生きている。転職をしたり、学校に通ったり、新たな自分に挑戦したりして、それでもなお自分を探している。

今の君たちがすべきことは、この仕事について悩むことじゃない。2年前決めたことの責任を果たすことだ。まずは、立派な社会人となってこの社会で生きていくことを学びなさい。』

 

19、20歳の彼らにも、まだ無限の可能性がある。

それを信じて生きてほしい。

今までどんな人生を送ってきても、目標を掲げ、達成しようとする強い意志さえあれば、いつでもなりたい自分になることができる。

そして私も自ら実践して、そのような生涯を送っていきたい。

 

 

T君のほうはどうするんだろうって思ってたこの数か月後、Tが思いもかけない相談をしてくるとは、まったく思わなかったよね。それは次回。

 

The sky is the limit!

 

アイルランドのロックバンド

彼女の声とアイルランドなまりが好き

Oh, my life is changing everyday in every possible way
And oh, my dreams, it's never quite as it seems
Never quite as it seems

私の人生はいろいろな可能性の中で毎日変わり続けている

だから私の夢は完全に見えてくることがない

 

The Cranberries - Dreams